長女の車、早くも廃車。
長女が泣きながら電話を掛けてきた。
有料道路で車が止まってしまった、という。
ふと、さっき来ていたラインを見ていなかったことを思い出しスマホを確認すると、エンジンルームが高温になっている警告ランプが出ている写真付きの、それが何のことかわからない長女からの連絡があった。
"このランプ点滅しだしたんだけど何"
そこから現在までで既に30分は経過していた。
どうやらオーバーヒートしてしまったようだ。
出発前に駐車場で、車から漏れた水が地面を濡らしていたようで、その時に既に冷却ホースが破損していたらしかった。
エンジンを冷やせないまま走り続けてしまったのだ。もはや修理は不可能であった。
長女の初めての車がこんなことになって本人もショックだったはずだ。有料道路で車がエンストするなんて、心細かったことだろう。もし追突されたら、と怖かっただろう。今後中古の車は懲り懲りだと思うかもしれない。
あんなに苦労して探し出し、カスタマイズした車だったが壊れるのは一瞬だった。
車を調達出来た時期が遅かったため夫くんは毎週の休みを返上して長女の車の整備をしてくれた。そしてナビや冬タイヤなど、スペックや価格の比較を自分たちなりに調べ上げて少しずつ揃えていった。
手間暇をかけた思いの分、簡単に気持ちを切り替えられないでいる。
「事故を起こしたわけでなくて良かったと思おう」と自分に言い聞かせるところまでもまだ行けていない私であった。