先天性股関節脱臼だった娘。
三女が生後2カ月の検診の時、整形外科へ紹介状を出された。
「両脚のシワが左右対称ではないから一応整形外科で診てもらって下さい」とのことだった。脚の開きが悪いようでもなかったので、あまり気にしていなかった。
「一応」とは言われたものの直ぐに整形外科を受診した。しかし、まだ骨が柔らかくてレントゲンにうつらないから、生後4カ月ころにまた来てくださいと言われた。
生後4カ月の頃はちょうどゴールデンウイークと重なり、病院に行くのが1週間ほど遅れた。
何でもないことを確認するために行ったのだが、
レントゲンを見ながらの医師の声のトーンに、「何でもあった」んだな、と直感した。
医師に促され触ると、脚を開いたり閉じたりする度、骨盤にはまる骨がカクカク動いていた。
「亜脱臼気味ですね」と言われた。
専用の装具を4カ月ほど着けっぱなしにして治療するとの説明だった。
こんな代謝のいい時期、しかも夏にお風呂も入れないなんて、ありえないことだ。シワの隙間が垢でただれて泣く我が子の姿をイメージした。
そのまま処置室で装具を着けられた。
着けてみると、不謹慎だが意外にも可愛い姿だった。
しかし毎晩グッスリの三女が、その晩は夜中起きてぐずった。
眠いし体の自由がきかないしでイライラしたのだろう。毎日これが続くと厳しいな、と思ったが幸いにもぐずったのはその晩だけだった。
装具をつけたままで夫婦2人がかりでタライのお風呂に入れる技術も身につき、装具生活にこちらも慣れて来たころ、半日外しながら様子みましょう、と、実に3カ月ぶりに装具を外せることになった。
外した後にまたつける時も特に嫌がって暴れたりということもなかった。月齢が低かったから扱いやすかった。寝返りが遅かったり発達が遅れるのではという心配はあったが、今思えば上の子と比較して特に遅いということもなかった。
外出の時に装具が周りから見えるとか、装具を着けたままだと着せる服が無い、というのが不便ではあった。
実は長女も、たまに股関節が外れそうな感覚があるらしい。長女の頃は検診で股関節チェックで整形外科へ回されるなどというのは無かった。中学の頃、駅伝の練習で長時間走ったりすると股関節が痛い、と訴えて来たことはあった。
もしかすると長女も先天性股関節脱臼の気があるのかもしれない。
冬生まれの女子に多い、ということらしいがまさに長女と三女は冬生まれだ。ちなみに私も冬生まれだ。
子どもの頃は気付かず、成人してから運動やお産で股関節の不調に気付く場合があるらしい。私も産前産後は骨盤が開きすぎて恥骨痛がかなりあった。
とはいえ、私も長女も、前記事に書いたスノーボードの古傷が原因なのかもしれない。
三女は現在順調にハイハイやつかまり立ちをしていて、何事もなかったかのような成長ぶり。今後も定期的に経過を診てもらう予定だ。